神前結婚で式

具体的な式順としては巫女の先導で新郎新婦、媒酌人、新郎両親、新婦両親、新郎親族、新婦親族の順に入場し、最後に斎主が入場。典儀と呼ばれる司会進行役(巫女が行う場合もある)が式の始まりを宣言、斎主の拝礼に合わせ一堂が起立して神前に礼。祓を行う為、斎主が幣を用いて穢れを祓う。一堂は起立したまま軽く頭を下げ、これを受ける。斎主が神前で二人の結婚をその神社に鎮座する神と氏神、そして祖先神に報告する祝詞を奏上し、神の加護を願う。一堂は起立して頭を下げる。

三々九度の杯を交わす。一の杯においては、まず新郎が杯を受け、次に新婦、また新郎となる。二の杯では、まず新婦、次に新郎、また新婦。三の杯は一の杯に同じ。一二三の三度の杯を三回ずつ受けるので3×3=9ということで三々九度が成立する。ただ現在は新郎新婦の時間的な制約があるため以下のような略式を用いる神社も多い。一の杯を受け、次に新婦がその杯を飲み干す。二の杯は新婦から新郎の順、三の杯は新郎から新婦の順で、どの杯も必ず三口で飲み干す。新郎新婦が神前に進み出て誓いの言葉を読み上げる。

新郎が本文を読み、自分の名前の部分は新郎・新婦がそろって読む。玉串を神前に捧げ「二拝二柏手一拝」の順で拝礼し、席に下がるときはお互いに背を向けないように内回りで体の向きを変える。これは神に対してなるべく自分のお尻を向けない為である。新郎新婦に続いて媒酌人、親族代表が玉串を捧げる。両家が親族となった誓いを交わす。両家の親族、新郎新婦、媒酌人が杯を戴く。斎主が式を無事終わらせたことを神に報告し、一拝。一堂は起立して拝礼。

その後斎主がお祝いの挨拶をし、一堂で拝礼。斎主退場の後、新郎新婦、媒酌人、親族の順に退場。式の後披露宴に移る。
ただし、必ずしも神社のみで行われているというわけではなく、神前式の結婚式を行えるホテル、結婚式場も多い。

籍を入れる

「籍を入れる」と言ったり、特にマスコミなどでは「入籍」と表現する場合があるが、この意味での「入籍」は、戸籍法上の「入籍」とは意味が異なる。一般に言われる「籍を入れる」・「入籍」は、単に「婚姻届を提出することで、男女が同じ籍になる」という意味である(出典:広辞苑)。

これに対し戸籍法上の「入籍」とは、既にある戸籍の一員になることである。既にある戸籍とは筆頭者が存在する戸籍であり、これに入るには筆頭者の配偶者になるか、子(養子含む)として戸籍に加えられるしかない。結婚は、戸籍法上では初婚の場合(分籍をしていなければ)、婚姻届が受理されることにより、元々お互いが入っていた親の戸籍から離れて新しく戸籍が作られ、そこに2人が構成される。その為、このケースでは戸籍法上の「入籍」とは言わない。ただし、離婚や分籍の前歴があれば当人が筆頭者であるため、その戸籍に配偶者を迎え入れればこれは戸籍法上の「入籍」と呼ぶことも出来るが、一般的ではない。

なお、まれに「婚姻届」ということを、「入籍届」と表現されることがあるが、入籍届は父母の離婚や養子縁組に際し子が別の(基本的には非筆頭者側の)戸籍に入るための届出書であり、婚姻届とは全くの別物である。



婚姻の手続き

二人が法律婚をする場合、役場への届出書類として、主に夫または妻の従前戸籍(結婚する前の時点での戸籍)の本籍地、または現住所地の当該市区町村役場へ提出する必要がある。

海外の在外公館に届ける場合などを除き、現在は1通のみの提出で可としている役場がほとんどである(以前は2 - 3通必要となる場合もあったが、現在は役場で謄本(コピー)を作成する)。

届出には以下のものが必要である。
戸籍謄本または戸籍抄本(届け出る役場が2人の従前戸籍の本籍地にある場合は不要)
二人の印鑑(一方は旧姓のものであること)

新たに戸籍の筆頭者となる者が従前戸籍の筆頭者でなかった場合、当該者を筆頭者とする戸籍が新たに作られる。
新戸籍の筆頭者となる者が既に戸籍の筆頭者である場合は、その戸籍にそのまま配偶者が記載される(離婚や分籍をしていた場合がこれに当たる)。
結婚後の氏は、戸籍の筆頭者となる方のものとなる。

なお、婚姻届を提出した後に離婚届を同日に提出することも可能である。
また、配偶者の戸籍に養子女として入り嫁または婿となる場合には配偶者の両親を養親とした養子縁組届を添えて提出する必要がある。

夫婦の氏を途中で変更する場合、一旦離婚届を提出し、以前筆頭者でなかった者を筆頭者(以前夫が筆頭者だった場合は妻を筆頭者)とする婚姻届を提出する場合と、筆頭者が配偶者の両親を養親とする養子縁組届を提出する場合の2通りがある。
芸能ニュースなどで初婚の者同士が婚姻届を出したことを「入籍」と言うのは誤り。同じく誤用されやすい「入籍届」も、結婚とは何ら関係ないものである。